山陰・鳥取県 境港市(さかいみなとし)は鬼太郎をはじめとする妖怪と、サバ、アジ、カニなどのお魚が いっぱいのまち

イワシだんご

イワシだんごは甘辛く煮てもおいしい!
イワシだんご
色が黒く見た目は素朴ですが、ふんわりと口当たりのいいだんごです。
イワシだんご マイワシ、ウルメ、カタクチなど、いわしは種類が多くて年中よく水揚げされていますが、春は木の芽を刻んでくわえたイワシだんごが格別おいしい季節です。

 一般にイワシは実が柔らかいので、包丁を使わなくても、といわれますが、これは少し鮮度の落ちている場合のこと。とれたてのものはとても指で割くことはできないほどで、刺身、酢の物にするにはこういうものに限りますが、すり身にするには身が柔らかくなったぐらいのほうが開くのに手間が省けます。

 イワシは、頭とはらわたを取ってよく洗い、指でしごいて中骨と皮を除き、身だけをまな板にのせ、出刃包丁でトントンたたいてみじん切りにします。さらにすり鉢でよくすりつぶし、塩、卵、ささがきごぼう、木の芽のみじん切りなどをくわえて混ぜ合わせますが、ここで炭酸1杯程を入れるのが弓ヶ浜独特のやり方です。つなぎに片栗粉や小麦粉を混ぜなくても粘りは充分に出ますので好みの形に整えてたっぷりの湯でゆでてから、酒、砂糖、しょうゆで味付けします。色が黒く見た目は素朴ですが、炭酸が魚のアクを押さえ、生臭みを消してくれるため、ふんわりと口当たりのいいだんごができます。

 いわしの種類によっても団子の味がそれぞれ異なるのも興味深いとこです。

 また、ゆで汁は澄んだきれいなものが残りますので、ふきんでこして、少し残しておいたすり身を使い、すまし汁仕立てのやみそ仕立ての摘み入れいれ汁を作ります。ウド菜の花をあしらって季節感を盛りましょう。
   材 料 
    イワシ…500g
    卵……1個
    炭酸…小さじ1
    塩……小さじ1
    酒、塩、しょうゆ…各適量

著者紹介 山本富子(やまもと・とみこ)

郷の味ごよみ −山陰の郷土料理−
1996年11月12日印刷
1996年11月18日発行


著者 山本富子
発行 米子今井書店
印刷 米子今井書店印刷工場
製本 日宝綜合製本株式会社

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