所在地　　境港市上道町６５３番地
　　指　定　　昭和62年3月25日
　　種　別　　記念物（植物）
　　管理者　　上道神社　


　上道町の住宅密集地域には、南北に細長く丘陵地帯（通称　岡の空）がのび、住宅地域を東西に二分している。上道神社は、その丘陵地帯の南端に位置し、眺望の良い高台にある。
　神社社叢は、社殿をとりまく4本のクロマツの大木を中心として約50本の喬木で構成される人工林である。4本の巨松の中でも特に社殿の前の「おえびすさんの松」と呼ばれる大木は、樹高約24メートル、目通りの幹の周囲約4メートルの古木であった。この松は、昔から海で漁をする人たちにとって格好の目印であり、人々の生活に身近な存在であった。しかし平成3年9月の台風19号によって損傷し惜しくも伐採された。
　この社叢の特色の一つとして、樹種の豊富な点もあげられよう。有志の献木によって境内に植栽された木は、黒松・杉・ヒノキ・ケヤキ・コロガネモチ等、20種以上の多く数える。
　また、四季を通じて野鳥の憩いの場所となっており、地域の環境美構成に大きな役割を果たしている。手入れの行き届いた人工林の社叢として珍しい。