山陰・鳥取県 境港市(さかいみなとし)は鬼太郎をはじめとする妖怪と、サバ、アジ、カニなどのお魚が いっぱいのまち
【市】11.正福寺の地引網絵馬●発行・問● 境港市教育委員会 TEL 0859-44-2111
市指定文化財
11.正福寺の地引網絵馬 所在地 境港市中野町627番地
指 定 昭和62年3月25日 種 別 民俗文化財(有形) 所有者 正福寺 正福寺の本堂に祀られる豊川稲荷の前に、1枚の地引網絵馬が奉納されている。 木製彩色の絵馬で、縦76センチメートル、横107センチメートルの大きさである。上部には大山と弓ヶ浜半島を構図し、中央部に2艘の船と、船上で合図する二人の漁夫の姿を画いている。海辺には地引網を引く人、魚を捕る人、見物する人物群像を配置し、幕末明治初期の郷土の地引網漁法の風俗を見事に画き出している。 絵馬には、「御宝前」「巨岳山正福寺八世代明治十一寅旧十一月廿六日」と奉納年月日を記し、また画中の幟には、「豊川托枳尼尊天」と文字が読める。これらの文字から、本堂に祀られる豊川稲荷への豊漁祈念と感謝の奉納絵馬であろうを推察される。 地引網漁法は、弓ヶ浜半島においては外浜(美保湾沿岸)の村々で行われた、郷土の代表的漁法である。絵の作者については不明であるが、彩色の保存状態も良好であり、地方色豊かな芸術品といえよう。 地引網を画いて奉納された絵馬は、市内には他に小篠津町の日御崎神社に2枚残されている。しかし年代的には正福寺のものが一番古い。
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掲載者 | 姫 |