所在地　　境港市上道町
　　指　定　　平成4年6月10日
　　種　別　　有形文化財（古文書）
　　管理者　　稲賀　　潔

　この文書が書かれた永禄6年（1563年）のころは、戦国の時代と呼ばれており、世の中は騒然としていた。この地方では，尼子と毛利両軍が山陰の覇権をめぐって激しい攻防を繰り広げていた。
　この時代の弓浜地方は、一面に砂丘が広がり、用水に恵まれず苗代も出来なかった。そのため、対岸の森山村に苗代田を求めて苗代をつくってきた。この文書は，森山村宇井の太夫・八郎左衛門が浜の松下の五郎左衛門に苗代田を３貫文で売り渡した売却証文である。中世の文書は，まれにしか発見されない。特に郷土の地方文書は、郷土史の研究に欠くことが出来ない貴重な資料である。